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TAPIR「レザーソールオイル」 レーダーオイルとの違い

まずは製品の紹介から

レーダーオイル / TAPIR

Cacicaでは、ドイツのレザーケアブランドTAPIR(タピール)社の製品を取り扱っています。
そのなかでも最近よく売れているのがレーダーオイル。
靴のアッパーに塗布すると、軽く汚れを落とすとともに、革にしなやかさを与える効果があります。

レザーソールオイル / TAPIR

それと良く似ているものに、レザーソールオイルという製品があります。
こちらは革底に塗布するためのオイルで、アッパーには使用しません。

並べてみるとこんな感じ。
大きい瓶がレーダーオイルで容量は200ml、小さい方がレザーソールオイルで容量は100mlになります。お値段はレーダーオイルが2,400円+税、レザーソールオイルが2,600円+税で、比べると、レーダーオイルの方がお得な感じがしますね。(※価格は2020年10月現在)

そのためか、最近はレーダーオイルを革底に塗布する方も多くなっているように感じます。革底をしなやかにするのならば、正しい使い方にも思えますが、実際はどうなのでしょうか。

原材料の観点から

結論から言うと、革底にはレザーソールオイルを使っていただいた方が良いのです。
ポイントは原材料の違い。

レーダーオイルの瓶の原材料を見てみると、「ひまし油、なたね油、オレンジテレピンオイル、酢」と書いてありますね。

レザーソールオイルは「亜麻仁油、オレンジテレピンオイル、酢」となっています。
※ラベル貼付「TAPIR JAPAN」

「ひまし油、なたね油」と「亜麻仁油」のあたりが違うのが分かりますね。
この違いが重要なのです。
ひまし油・なたね油は共に、革をしなやかに保つ効果があります。
それに対し亜麻仁油は、革をしなやかに保つのに加えて、「革を丈夫にする」という効果も併せ持っているのです。

もう少し詳しく説明すると、亜麻仁油は「乾性油」という種類の油で、空気中で酸素に反応し、固まっていく性質を持っています。固まるというとすぐにカチカチになってしまうイメージを持たれるかもしれませんが、レザーソールオイルには他の成分も入っていますし、反応はとてもゆっくりですので、急激に硬化するという感じではありません。

ここで、それぞれのオイルの瓶の口に注目してみましょう。
左がレーダーオイルで、右がレザーソールオイル。それぞれ店頭でサンプルとして使用しているものです。
レザーソールオイルの方には、何か付着しているのが見えるかと思います。

もう少しアップにしてみるとこんな感じ。
この付着しているものが、固まった(正確には「固まってきている」でしょうか)亜麻仁油になります。触れた感じは、炊いたご飯粒を潰したものに近い感触です。これが、ソールに浸透し、強度を高めていくわけです。

このように、レザーソールオイルは革底に用途を特化した製品なのです。革底に対する考え方や好みは履く方によりますが、専用のものがあるのならば、そちらの方が効果は高く感じるのではないかと思います。

ピンゼルお付けします

’23 3/19追記
’22秋より、TAPIR製品の製品が新しくなりました。(詳しくは下の記事をご参照ください)
そのタイミングで、レザーソールオイル用のピンゼルがラインナップに加わったので、追記します。

ピンゼル(pinsel)と言われても馴染みのない言葉なので戸惑いますが、ドイツ語で筆や刷毛を意味する単語だそうです。製品を見てみるとこんな感じ。

小さな筆ですね。長さは14cmほど。
柄はブナ材、毛の部分は馬毛でできており、他のTAPIRブラシでも見られる仕様です。

今まではレザーソールオイルを革底に塗布する際、布を使うことが多かったと思いますが、ピンゼルを使えばオイルも無駄にならず、手も汚れません。

Cacicaでは、’23 3月より、レザーソールオイルをお買い上げいただいた方に無料でこのピンゼルをお付けすることにしました。実店舗・オンラインストアのどちらも対象です。

CacicaはTAPIR社製品の正規取扱店です。
実店舗にお越しいただければ、実際に使用法をご案内させていただきます。
製品はCacicaオンラインストアでもご覧いただけますので、興味が湧いてきた方は是非一度、お試しください。

TAPIR製品一覧はこちら

以上、TAPIR レーダーオイルとレザーソールオイルの違いでした。
今後のケア用品選びの参考にしていただければ幸いです。


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